民主党千葉県総支部連合会(長浜博行代表)は、12月11日千葉市で「政治スクール(千志塾)」第2回講座を開き、「民主党の憲法に対する考え方」をテーマに枝野幸男・民主党憲法調査会長、「これからの国と地方のあり方について」をテーマに森田 朗・東京大学公共政策大学院長からそれぞれ講義を受けました。
 スクールには、長浜代表をはじめ受講生55人が参加しました。

  

枝野講師は、冒頭「憲法は国民の皆さんが、権力に対する命令である事を改めて知って欲しい」と、そもそも憲法とは何かという基本的な認識の重要性について、繰り返し強調しました。
 そして、憲法を決める当事者は国民の側であって、国会議員や政府はもっと謙虚でなければならない、最近の憲法問題を巡る動向について厳しく批判を加えました。
 また、話題になってきている「国民投票」について、「衆参両院の3分の2の発議」ということであり、国民投票は簡単ではないと述べました。
 さらに、民主党の主張する「創憲」について、「主権者は国民であるという立場に立って、自分の問題として国民が憲法を考えること」とのべるとともに、「分権」「行政」「人権」「9条」など4つの課題について問題提起をしました。

枝野講師は、なかでも「人権」「9条問題」について、次のように述べました。 「人権」について、人権と人権はぶつかるので、調節する機能として、公共の福祉の立場から「共同の責務」は必要だ。たとえば、環境、財政問題など次世代にしっかりとした仕事をしていく事が必要である事を強調しました。
 また、「9条問題」など「安全保障問題」についても、9条の果たしてきた歴史的役割を評価するとともに、イラク多国籍軍への参加を例にとりながら、60年間の現実との乖離(かいり)が拡大している実態についてふれ、「9条の限界線が拡大し続けている」と訴えました。そして、「拡大解釈、現状追認ではなく」この状態をどう食い止めていくかが課題として、「どのような場合に自衛権や国際協力、国際貢献」をしていくのかを明確にする事が大事であり、「国連の意志と決定を受けて国際的に積極的に参加していく」と述べました。
 さらに、これからの議論の課題について、集団安全保障問題について、「現状維持型」の安全保障活動には参加していく事と、憲法問題について「まっとうな議論をする事の重要性」を繰り返し強調しました。

また、質疑の中で「国民投票には時間がかかること、憲法問題について今後党本部主導でブロックごとのシンポジュームを開催するとともに、各県連、総支部などで積極的に議論を高めて欲しい」と訴えました。

 
 

森田講師は、冒頭、先の総選挙結果について「多くの人達が予測が大きく外れ困惑をしている」として、小泉首相の政治手法についていくつかの例を挙げながら、「ひとつの争点を掲げ、一貫性を持つ」等わかりやすい政治を進めてきており、これまでとは違ってきていることを強調しました。


そして、「郵政」に続いて、「政府金融機関」「医療制度」「道路特定財源」など大きな「改革」が進んできているが、進まなかったのは「三位一体改革」だったとして、 4兆円の補助金負担削減で決着した「三位一体改革」について次のように述べました。
 「地方が望まなかった生活保護費の負担率の削減を国が提案したが認められなかった」「他方で、地方が望んだ補助金負担金の削減は補助率の削減となった。」  これによって、各省は実質的な影響力を維持したまま、補助負担金を削減し、地方は、国が約束した規模の補助負担金削減と税源移譲を獲得した。
 では、この結果が「分権型社会に近づいたのか」として、森田講師は3つの問題点を指摘しました。@補助率の削減は、事務についての国の関与が残り、地方の自律性が向上しない。A税源移譲自治体間の財政力格差を拡大する事になり、多くの自治体で財源減少の可能性が出てくる。B今後の交付税は削減傾向になる。
 また、「人口減少、過疎化、高齢化」とりわけ高齢化問題についてどう対応していくのかが今後の大きな課題になるとして、「市町村合併」の第2ステージの方向性について@郡部では人口減少への対応A都市部では高齢化への対応が必要だと強調しました。
 さらに、「市町村合併の必要性」について@生活圏の広域化A分権の受け皿B効率化―規模の利益C人口減少、過疎化、高齢化があり、課題としては@地域社会(周辺部)の衰退A負担の不平等B名称、役所の位置などがあることも強調しました。


 森田講師は、最後に「政治への期待として」@地方自治確立のための分権改革―地方の自立と自己決定権の拡充A人口減少、高齢化社会への対応の必要―を、繰り返し訴えました。