民主党千葉県総支部連合会(長浜博行代表)は、11月27日千葉市で「県連政治スクール(千志塾・年間11回開催)」の開校式を行いました。冒頭挨拶に立った、長浜塾長は「この国のあり方についてじっくりと考える場として千志塾を開校した」と、塾の意義を強調。来賓として駆けつけた、連合千葉・黒河悟会長も「政権に手が届かなかった教訓を活かし体力を付けて欲しい」と塾に対する期待を述べました。
 会場には、予定を超える450名が出席。日本を変えていく熱気に包まれました。

 

開校式に続いて、第1回の講義は、「これからの社会保障、社会ビジョンについて」をテーマに、廣井良典・千葉大学法経学部教授から、「持続可能な福祉社会の構想」―これからの日本社会と政策・政治理念について講義を受けました。
 廣井教授は、冒頭、現在の日本の閉塞状況について、「経済成長」に代わる価値の喪失をあげ、目指すべき「社会モデル」が見えないし、政党もそうしたモデルを十分しめし得ていないことを指摘しました。そして、日本の政治においてなによりも必要なことは「二大政党制を通じた対立軸の明確化」が重要であることを強調しました。
 そして、これからの日本の社会保障のあり方について、「医療・福祉重点型の社会保障」が妥当であるとして、医療・福祉はリスクの予測が困難でかつ、個人差が大きいことをあげ、「公的な保障の必要性」を強調しました。また、日本の患者自己負担(医療費全体に占める割合)は先進国の中で既にもっとも高い水準にあることも報告されました。さらに、個人の「自由」(自己実現の機会)を保障する制度としての社会保障の重要性が繰り返し訴えられました。

 これからの社会のあり方について「定常型社会」を提唱し、「経済成長と労働生産性上昇の無限のサイクル」からの脱却を訴えました。そして、現在は、供給(生産)過剰が一般化している時代であり、「労働生産性の上昇分を労働時間削減で対応する」という発想への転換を強調しました。また、定常型社会は自ずと分権型社会となっていくとの見通しを述べました。

 最後に、新しい政治の構想と政治哲学の必要性について、「環境主義(エコロジズム)と結びついた社会民主主義」の確立が課題ではないかとして、日本はもっとヨーロッパ型の社会モデルに目を向けるべきだと強調しました。そして、何よりも政治の重要性、二大政党制についての期待を込めて講義を締めくくりました。

 前原代表は、冒頭、先の総選挙での敗北にふれ、「小選挙区291名を立候補させ、2500万票を獲得した。自民は8〜9割の公明票を上乗せして3200万票だった。自民3200万から公明票を引けば、互角の戦いであったことに自信を持つことが必要だ」と訴えました。
 そして、小選挙区制度のもとでは51対49では、51に全てが行ってしまう現象があり、逆に言えば政権交代の可能性もあることを強調すると共に、敗因についてシッカリと反省をすることが必要。敗因は政権交代に対する「心構え」にあったと思う。小泉の郵政民営化に懸ける執念に比べて、我が党の政権交代に向けて、足腰を鍛え、気構えが、その準備があったのか?「真剣さ本気さ」で負けたと訴えました。
 そして、批判をすることは簡単だが、政権を取った場合、本気で我々はどうするのか具体的政策を持つことが必要であり、党内議論をシッカリとやれるかどうかがポイントになる。確かに、議会で多数を占めて政策を実現するのは与党だが、国民に対して「良い意見」ならば、誰の意見でも実現できればいい。そのためにも国民にとって良い案を出し続けていく「提案型・対案型」を貫いて行くことを強調しました。
 さらに、真の改革競争について、小泉の小さな政府、税金の無駄使いをなくすというーこの土俵に乗っかって改革競争をしていくことを改めて訴えました。
 その上で、国民の負債が増えている実態をあげながら、少子高齢化の中で歳出カットとともに、増税が必要であることも強調しました。そして、まず最初に税金が正しく使われていない実態についても言及し、小泉の進める道路公団、郵政の民営化など看板倒れで中味がない、「改革ごっこのチェック」の重要性を力強く語りました。
 前原代表は、「税金の無駄使い」について、伏魔殿といわれる「特別会計」にメスを入れていくことと、「政府補助金」など国と地方の見直しを進めていくことを熱く語りました。そして、改めて、小泉の進めている改革について、理念も哲学もなくゴールもないもので「真の改革が行われていない恐ろしさを感じる」付け加えました。
 最後に、前原代表は、「改革競争だけでなく国家像をシッカリと示すこと」が重要だとして、「だれもがチャンスを与えられるセーフティーネットのある人にやさしい社会」「人の命が大切にされる社会」など、「人に優しい安心・安全のための社会」を目指す政治の重要性を強調し、日本の政治に果たす民主党の役割は日毎に大きくなってきていると訴え、講演を締めくくりました。